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    ある一日 

     ある日の昼下がり、突然妻が親戚を見舞いに行きたいと言いだした。その親戚は妻とは親子並みの繋がりがあって、5月に余命宣告が出て、6月はちょこちょこお見舞いに行っていたが、7月は妻が倒れたので行けなかった。

     車で片道4時間はかかるので、他の親戚から妻の体調を気遣って当分の間は連れてこないようにと言われていた。ところが妻は親戚には黙ってでも行くと言ってきかないので、私も黙って連れて行くことにした。

     家を出発して2時間ほど経った頃、妻に1本の電話がかかってきた。
     「ちょっと危ないかもしれん」
     「実はもう向かってる」

     夕方に到着。目を開けたり話したりすることはもう出来ないが、耳元で話すと反応するので耳は聞こえているようだ。妻が横についていたのは1時間ほどだが、帰るころには容態が安定したので、他の親戚がびっくりしていた。

     そして数時間後、静かに息を引き取ったとの報を受けた。

     まるで植村花菜の「トイレの神様」みたいに、妻が来るのを待っていてくれたかのように思えた。いや、呼びに来てくれたのかもしれない。妻自身の容態もやっと安定してきた頃で、これよりちょっとでも早いとお葬式すら行けなかった。深い結びつきを感じたある不思議な一日でした。

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